経営学

新社会人が押さえておくべき経営学【RBVとVRIO分析編】

今回はRBV(リソース・ベースド・ビュー)について解説・紹介していきます。

RBVとは?

RBVは文字どうり、資源(リソース)に注目して競争優位を説明していこうという理論です。

RBVがバーニー教授に提唱されるまで、経営学はポーター教授のSCP理論(ポジショニング)が主流でした。

参考:新社会人が押さえておくべき経営学【SCP理論編】新社会人が押さえておくべき経営学【ファイブフォース分析編】

しかし、SCP理論のみでは同じ業界に所属し、同様の戦略をとっていたとしても経営成果が異なることに説明がつきません。
そこで、注目されたのがRBVです。

RBVの前提として、

①経営資源の異質性・・・各企業はそれぞれ違った経営資源を持っている。

②経営資源の固着性・・・各企業の持つ経営資源の違いは長期間にわたって持続的に存在すること。

企業をこのような経営資源の集合体であると捉えます。

経営資源とは何か?

では、RBVで注目している資源とはなんのことを指しているのでしょうか?一般的に資源というと、ペットボトルや瓶などを思い浮かべるかもしれません。また、「ヒト・モノ・カネ・情報」といったフレームワークで表せることもあります。整理してみましょう。

①人的資本・・・人材育成プログラム、組織構成員であるマネジャーの経験、知性、人間関係、洞察力など

②物的資本・・・企業が所有する工場、設備、物流システムなど

③財務資本・・・戦略を構想し、実行するうえで企業が利用できる金銭的資源である。例)資本金、銀行からの借入金、内部留保された利益など

④組織資本・・・個人の集合体としての属性である。例)企業内部のグループ間での関係、自社と他企業との関係など

これら4つが経営資源として上げることができます。優れた物流システムを持つ他社に、物流で挑んでも負けてしまいます。しかし、自社の強みを利用して戦いを挑めば、勝機は見えてきますね。

この考えをフレームワークに落とし込んだものがVRIO分析です。紹介していくので参考にしてみてください。

今回はVRIO分析について紹介・解説をしていきます。

 

VRIOフレームワーク

VRIO.png

ではVRIOのフレームワークについて見ていきましょう。VRIOとはそれぞれ、価値、希少性、模倣困難性、組織能力の頭文字を取っています。経営資源をVRIO一つ一つに当てはめて、その経営資源が競争優位につながるかどうかを確認するツールなのです。

1.経済価値(Value)に関する問い

その企業の保有する経営資源やケイパビリティは、その企業が外部環境における脅威や機会に適応することを可能にするか

2.希少性(Rarity)に関する問い

その経営資源を現在コントロールしているのは、ごく少数の競合企業か

3.模倣困難性(Inimitability)に関する問い

その経営資源を保有していない企業は、その経営資源を獲得あるいは開発する際にコスト上の不利に直面するか

4.組織(Organization)に関する問い

企業が保有する、価値があり稀少で模倣コストの大きい経営資源を活用するために、組織的な方針や手続きが整っているか

この4つの問いを経営資源に投げかけ、有用かどうかを見極めることができます。

例として、恋愛に例えてみましょう。
恋愛において、【1部上場企業の役員】であることはどのように影響するでしょうか?
1部上場企業役員は、社会的信頼、地位、経済力といった【価値のあるもの】を多く持っております。
また、【1部上場企業の役員】というのは想像するに多くなく、一部の成功者でしょう。
さらに、【誰しもがなれるわけでなく】【相応の実力と時間が求められるもの】です。
最後に、その地位を維持できるだけの実力と信頼が本人に備わっていれば、【1部上場企業の役員】であること
持続的な競争優位になるということです。

VRIO分析の限界

有用なフレームワークであるVRIO分析ですが、限界点も存在します。

その内の一つが、「今」しか分析できない。という点にあると考えられています。

今後、自社がどうすればよいか、競争に生き残るためにどのような資源を持てば良いか、といった答えを導き出せない。あくまで現状を見極めるフレームワークだということをお忘れないように使用することをおすすめします。

外部環境を分析できないという点は、ファイブフォース分析と併用することで、カバーできると思います。
参考:新社会人が押さえておくべき経営学【ファイブフォース分析編】

SWOT分析は、VRIO分析とファイブフォース分析を組み合わせたフレームワークという見方もできますね。
参考:新社会人が押さえておくべき経営学【SWOT分析編】

SCP理論・ファイブフォースとのつながり

RVBは主に内部環境の分析に役立つ理論です。

対して、SCP理論は外部環境の分析に役立つ理論です。

この二つの要素を完結にフレームワークに落とし込んだものが、有名なSWOT分析となります。